【こんな症例も治りますシリーズ 795】『 重度のアレルギー性皮膚炎 』も適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、犬によくある食物アレルギー物質です。

■ 犬は摂取したタンパク質や炭水化物に対してアレルギーを発症する可能性がありますが、最も一般的な食物アレルギーは鶏肉、牛肉、乳製品、小麦、大豆、卵です。

■ 最も一般的なアレルギーは特定のタンパク質ですが、犬は複数の食品成分に対してアレルギー反応を起こすこともあります。

 

 

犬 ミックス犬 6歳 オス(未勢手術済)

 

 

【 一日中痒みに襲われる 】ようになったということで来院されたワンちゃんです。

 

 

 

 

◆◆ もともと、1歳ごろから軽い手足の痒みがあり、ここ一カ月で急に痒みが増し、夜も眠れないとのことです。

 

 

 

■ まず、急に強くなる痒みで除外しなければならないのは感染症です。

 

 

■ 細菌、マラセチア、ノミ、ダニ、疥癬など痒みの原因になる感染症はたくさんありますが、疥癬にも効くノミダニの予防を行っているおかげで、感染症は早期に除外できました。

 

 

 

 

 

■■ 今回はかなり強い痒みがあった為、この子の生活の質を考え、薬を強めに使いつつ食物アレルギーの除去食試験を行うことになりました。

 

 

■ 除去食試験で症状が改善し、痒みの原因となっているアレルギー物質もほぼ特定することが出来ました。

 

 

■ 今後は徐々に食べられるものを増やしていくことが出来そうです。

 

 

■ 元々ある少しの手足の痒みはアトピー性皮膚炎の可能性が高い為、炎症を抑え、免疫が正常に働くようにするオゾン療法や水素治療と塗り薬でコントロールしていく予定です。

 

 

 

 

◆◆ 皮膚は目に見え触れる臓器なので、視診がとても大切になります。

 

 

■ しかし、見えるからこそ、それ以外のことを見落とすことを避ける必要があります。

 

 

■ その見落としていたことが、皮膚炎が長続き・再発する原因になることがありますので、飼主様からの情報やや検査が重要となります。

 

 

 

 

 

◆◆ 秋の花粉で皮膚や目に症状が出る子が増えています。 一度悪化すると症状が治まりにくくなるため、早めの受診をお願い致します。

 

 

 

 

 

獣医師 冨田 浩平

 

 

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